宮本総代様ごあいさつ

宮本総代 須永敏行

鹿島神社白河提灯まつりは、350年もの永い歴史のある祭りであります。今までは宣伝が下手で白河地方以外にはあまり知られていない状況でしたが、ここのところようやく知名度も高まり、この数年観客の数が急激に増加してまいりました。又壮者会の皆様の努力により、インターネットを使い全国的に発信していくと聞いて、たいへん嬉しく思います。

この祭礼は、時の城主本多能登守忠義公より寄贈されたことにより始まりました。神社の神輿を中心に各町の行列が進行して行く様は、勇壮で華やかなものです。この行列の型は大名行列を模したもので、本多公は公儀に申請を出して許可をもらってこの型にし、現在に至っているということです。したがって他の地方の祭りとは違って、儀式祭りと言われている厳粛な一風変わった趣のある祭礼だと思っています。様々な場面で儀式が執り行われ、その都度口上や仕様が異なります。これを憶えることがその役になった者の勤めなので、各々苦労して憶えてその任にあたっているようです。

壮者の皆さんの袢纏やパッチ姿、元方の皆さんの羽織袴姿、総代さんの裃(かみしも)姿を見ることで、皆様には僅かな時間ですがタイムスリップしたような経験を味わって頂ければ幸いと思います。暗闇に揺れる数千の提灯、それが阿武隈川を渡る時、川面に提灯の火が映り、なんとも幻想的な美しさを見せます。その他にも太鼓橋を渡る場面や、神社境内での神輿かっき出しのシーンや、棒抜きなど見所満載の祭りでもあります。

又この祭礼は、夜ばかりではなく昼間も見所が数多くあります。山車が各町一台ずつ23町が繰り出してお囃子の技を競うこととなります。さらに早朝より鹿嶋神社の神輿を町内渡御といって各町を順送りに引渡しをしてゆく行事があり、この時に一連の儀式があって見所の一つとなっています。一度見物して頂ければ、大満足してもらえるものと思いますので、皆様お誘い合わせの上お出掛けください。心より皆様のお越しをお待ち申し上げております。


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